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里奈は急に泣き出した。
泰久は事情を説明するよう促すがそれ所ではない。
すると、里奈の腕に無数の痣を発見する。
「私…いじめられてるの、お願い、私…私を助けて。」
里奈は泰久に泣きすがった。
「分かった助けてやるからひとまず落ち着けよ。」
泰久は里奈に深呼吸をさせた。
里奈をいじめているのはこの学校の的場教頭の息子・宏武とPTA会長の息子・秋山結城だと言う。
以前先生に相談したのだがまともに聞いてはくれなかったようだ。
「先公ふざけやがってぇ、俺に任せとけ絶対に助けてやるからよ。」
と里奈に約束した。
放課後になり泰久は一人で帰っていると里奈が怯えながら帰っている姿を目撃する。
「一人で帰ってたら面白くねぇだろうがよ、方向一緒みてぇだし一緒に帰ろうぜ。」
里奈に言う泰久。
後ろを振り返り泰久の姿を見た里奈はニコニコしながら
「ありがとう桐谷君」
と言った。
色々話をしているうちに里奈の家にたどり着いた。
「私の家は母子家庭で貧乏なの、友達もいないし弟は離婚したお父さんと一緒に宮崎市に言っちゃって年に2回しか会えないの。」
しょんぼりしながら言う里奈に泰久は里奈の手を握る。
「今日から俺がダチになる、そして、守ってやる。」
里奈は照れ笑いして頷いた。
すると後ろから黒いリムジンが走ってくる、二人の前に止まると闇金業者が四人降りてきた。
「なぁ、いつ返してくれんだあんたのお母さんは、千五百万の返済期限とっくに過ぎてんだけどよぉ。」
男が里奈に聞くと分からないと里奈は答える。
サングラスを掛けた男がある物を手に取る。
それは弟が遊び道具にしていた音楽戦隊コーラスジャーの変身ブレスだった。
「これを担保としてもっていくぜ。」
男が立ち去ろうとした時里奈は男の前に立ちはだかり
「それは弟との思い出なんですそれだけは持っていかないで下さい。」
と頭を下げた、しかし、男は聞く耳を持たず里奈に蹴りを見舞い立ち去ろうとした時男が突然痛み出す。
「持って行くなって言ってんだろうが、人の大切な物にそんな汚ねぇ手で勝手に持ち出そうとしてんじゃねぇよ。」
泰久が男の首を掴んでいたのだ。
「何すんだこのガキ、ぶっ殺されてぇのか。」
他の三人が脅すと泰久は男から変身ブレスを取り返し蹴り飛ばす。
「やれるもんならやってみろ、その代わり本気でかかってこねぇとそっちが死ぬぜ。」
とファイティングポーズをとった。
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