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『なるほど…博士はその黎明とやらから、美奈子さんの無意識に接触した訳ですね?理由は…新しい実験?それとも復讐でしょうか?』
清四郎の言葉に、藤堂はたわいない世間話をしているかのように…にこやかに頷いた。
『そう、その通りだ。人の無意識下に接触する作業は、全く楽しいものだったよ。ましてや美奈子なら、容易い事だ。理由も君の言う通り…新しい実験と君への復讐だ』
『やっぱり…偏執的なのは相変わらずですね。本当に貴男らしいと思いますよ』
呆れ顔で話す清四郎に、藤堂は勝ち誇った表情を見せた。
『ふん!!余裕綽々だな?だが…ここは私が構築した世界、君には万が一の勝ち目もないよ。さあ、夢幻君!夢の世界で【精神の死】を迎えるがいい!』
藤堂は恍惚とした表情を浮かべると、あの巨大なライオンに姿を変えた。
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