書籍化作品とその批評、批評への批判

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 『作品の書籍化』  これはエブリスタクリエイター達にとって一つの夢でしょう。  別段プロを目指している訳ではない私でも多少夢見たことがあるくらいです。  自分の書いてる作品が思わぬ評価を受けたら……、なんて。  まあ、正気に戻るたび「ありえない」と切って捨てますが。恥ずかしい。  そしてこの書籍化という言葉は、「プロを目指している」と公言してらっしゃるクリエイター様方にとってひどく魅惑的な響きを持っているものと思います。  ですが、少しだけ冷静になってください。  書籍化というのは今までのコンテンツを無料で提供してきたネット小説とは違います。  一歩も二歩も……いえ、既に全く別のものだと思ってもいいかもしれません。  気軽に(そうでない方もおられるようですが)書けるケータイ小説・ネット小説と違い、書籍と云うのはお金を取るものなんです。  分かってると言いたくなるかもしれませんが、本当にそうですか?  書籍化するのであれば書籍として売るだけの内容を作り上げていく義務が発生します。  レベルが高いから書籍になるのではありません。書籍にするからにはレベルが高くなくてはいけないんです。  その義務を怠れば当然結果は悪評と言う形で返ってきますし、ケータイ小説出身書籍の地に落ちたとも言える現在の風評はこれまでの書籍化作品のレベルを如実に表していると思います。 (まあ私が言うのも何ですが)  某有名通販サイトAmaz○nでエブリスタ出身作品のレビューを見ればその評価は多くのものが二極化しています。これは統計を取った訳ではなく筆者が抱いた感想ですが。  エブリスタ内でその小説を読み続けてきた人が高評価。  そうでなく、前情報無しにただ手に取った人が低評価。  という傾向が強いかと。 (※此処だけの話。高評価をしている人のレビューは文章力や語彙力がなく、顔文字等を乱発する傾向にあります。高く評価している読者の文章力が乏しいと思えてしまうだけで、私のその作品への評価が低くなっていたり)  本音を言ってしまえば、既にケータイ小説出身の書籍は同じくケータイ小説界隈に身を置いている人。その中の更にごく一部の方の手にしか取られないんじゃないかなとすら思っております。  私もケータイ小説出身と聞けば敬遠しますし。
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