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「ドアホ!お前、誰とまちごとんのや!ええ加減にせえ」
「その声……嘘や……。の……信治か?」
薄暗い部屋の中で、洋介がお腹を押さえて上ずった声で聞いて来た。
「そや。お前、かなり酔うとるやろ?」
「もしかして……俺、信治の尻障ってしもたんか? おまけに、首にキスまでしてしもた……オェーッ」
暗闇で洋介の嗚咽。
「おい、ちょっと待てやコラ?なにがオェーッな! そりゃあ、こっちのセリフや。もう一発蹴り入れたろか?」
「ヤメヤメ。ヤメテくれ。謝るさか」
洋介は両手を振って謝ったさか、許すことにした。
パチッと手元にぶら下がってる電器の紐を引っ張った。
周りが明るなって、酔っ払った洋介と睨み合った。
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