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カバンの中から今日の朝コンビニで買うてきたパンを自分のデスクに置くと
「あれ?信治君。行かんかったん? ウナギ屋さんに」
樹里が俺の席にそう言いながら近づいてきた。
「おう……あんま、今日は食いたなかったわ」
「そうなん?それで、その机の上のパン食べるつもり?」
「うん。また、家に帰ってからなんか食うつもりや」
「そ……それやったら、弁当食べてくれへん?」
そう言いながら、十メートルほど先にある、自分の席へ戻ってった。
そして、カバンから弁当箱を一個取り出して、俺の席に戻ってきて
「これ、食べてよ。これね。うちのお父さんの忘れモンなん。それを、出勤途中にお父さんの会社に届けるつもりやったんやけど、忘れて通り過ごしてしまったんや」
「かまんのか?」
「うん。かまへんよ。お父さん、お昼は自分でどうにかするやろ」
「ほんじゃあ、いただくわ」
「わたしも、ここで食べてええ?今、お茶いれてくるから」
樹里がなんか、キャッキャッとハシャギながら、お茶をいれに湯栓室へと入ってった。
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