お昼にウナギ

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樹里がくれた弁当を眼の前のデスクに置いて、ボンヤリ考えてると 「わたし、荒田さんの机で食べよかな」 そう言って、樹里が荒田さんの席に座った。 湯栓室から持って来た湯飲みを一つ、俺のデスクの上に置いた。 「おおきに。いただくわ」 弁当の包みを開いて中を見ると、一般家庭の手作り弁当が中につまっとった。 「美味しそうやな」 「そう? いつもお母さんの弁当やからね。 あんまり自分は感激せんけど」 「オカンに作ってもろてるんか?」 入っていた鳥のから揚げを箸で摘まんで口に頬張る。
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