不幸の始まり

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ミュウのマンションの地下駐車場にバイクを停めて、部屋に向かった。 言われた通り鍵を開けて中に入った。 部屋の真ん中で、ドシリと腰を下ろして、持って来た弁当を取り出した。 それからポケットから煙草を取り出して、火点けて一服しとったら ピンポーン インターフォンが鳴り寄った。 ミュウか? えらい早かったな。 立ち上がって、ドアに向かい開けると、20歳ぐらいの男が立っとった。 なんや……男と鉢合せかいな。 面倒やな。 「あんた、新しい男かい。おるか?」 俺の思惑に反して、凄む様子もなく、部屋の中を指差してそう聞いてきたんで 「いや、留守や。もう直ぐ帰ってくるけど」 「そうか。ほな、中で待たして貰うわ」 俺の返事も聞かず、強引に部屋の中へ入り込んできた。
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