ピンクのスイートピー 2

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「おう」 インターフォンを押した後に、中からぶっとい声が聞こえた。 愛しの信治君の声やない。 そのままドアノブに手を置いたまま躊躇してしもた。 ガチャッ 「誰や。こんな遅うから手伝いに来やがって……もう、引っ越し全部終わったぞ」 そう言いながら出てきた相手は、団子のような鼻に輪っかを嵌めた金髪の坊主頭。 「ひっ!」 思わず声を上げてしもた。 「あんた、誰や? 部屋まちごうたんか?」 上半身がぬっと出て来て、思い切り見下ろされた。 「あんの……織田信治君の部屋と違います?」 「そやけど……あんた、もしかして総長の新しい彼女か?」 そうちょう? 早朝? 漢字の変換がわからへん。
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