不幸の始まり

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バイクを路肩に停め、ヘルメットを脱いで空を見上げた。 関空へ向かう飛行機が遠くに見えて、それをぼんやり眺めた。 水色の空から徐々に下へと近づいてくる。 小さい頃からよく見てた風景や。 火も点けてない煙草を一本口に咥えた。 傍からみたらセンチメンタルに見えるやろか? 足元に『タコハッちゃん』と書かれた紙袋が転がって来た。 口尖らせたタコの絵。 関空から吹いてきた風に乗ってどっかに飛んでった。
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