不幸の始まり

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しかし、凹んだ。 いや、凹んだん違うわ。 だんじりにぶち当てられた信号機みたいに折れまがって心の中ブラブラしとる。 別に好きやったわけやない。 たまに飯、食わしてもろただけやし。 飯もそんなに美味いってほどでもなかったし。 あー。お好み焼きは美味かったな。 うん、それだけ美味かったわ。 そうや、俺、お好み焼きが好きやっただけや。 ミュウが……光代が好きやったわけやない。 光代てか…… ネコ耳付けて『ミュウちゃんでーす』 言うてた顔思いだしたら、無償に腹立って来たわ。 アカン。 今、俺に声掛けて来たら誰彼構わず海に沈めるかもしれん。 アカン。 それだけはアカン。
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