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ゼファーに跨(またが)り、アクセルを吹かした。
今日は絶対厄日や。
バイトは首になる。
セフレに十六も年をサバ読みされる。
もう一人のセフレには浮気される。
それに信頼しきっとった副総長にも裏切られ、今度は親に子供が出来た。
厄日や……
ほんまに厄日や。
俺、もしかして、今日このままこの辺うろついとったら死ぬんちゃうか?
いきなりダンプカー突っ込んで来るかもしれん。
イヤ、まだ、俺は死にたないな。
18やそこらで……
まだ、天辺とってないのに……
死にたない。
このまま、どっかで、じっとしといたほうがええかもしれん。
かと言って、あんなにオヤジらにタンカ切って、今夜は家に帰れやん。
帰りとう無いわ。
シャ―ない。
今夜は洋介のとこへ泊まろ。
俺は、飛虎の特攻隊長でもある大石洋介のアパートへとバイクを走らせた。
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