修羅場に出くわす

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部屋に入り、今日あった悲劇を洋介に全て話した。 一メートル弱のテーブルを挟んで洋介と向かい合ってた。 「へえ。信治のオカンが三カ月?」 「ああ、そうや。恥ずかしいて外歩けへんわ。どう思う?」 「それって余命か? 余命や言うんやったら、ここらの町医者やのて、大学病院探したほうがええん違うか?」 「アホッ。余命ちゃうわ。妊娠三カ月や」 「……」 「どう思う洋介? 引くやろ? 笑うやろ?」 「信治……お前……オカンとやったんか?」 「……」 その言葉は幾らなんでも頭に来て、リサ言う女が置いてったらしいピンクのスマホを洋介に向けて思い切り投げつけた。
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