リサの携帯

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「飛虎幹部、みんな兄弟やって思ったら笑うけどな。へへへ」 「なんや……気持ち悪い話やな。もう、アヤのことは綺麗に忘れるわ。セフレ一気に二人減るのは困るけど、また、ええの捜すわ」 「そやな……女に対して深い感情もたんとこは、信治のええとこでも悪いとこでもあるな」 「なんやそれ……自分は違うみたいな言い方やな。やっぱ、リサ言う女のことで凹んでんるんか?」 「まあな。こう見えて女に浮気されたの初めてやし……結構堪(こた)えたわ」 胡坐をかいて、肩を落とした洋介の背中をバチンと叩いて 「今夜は、焼き肉でも食いにいこか? 殴ったお詫びに奢(おご)るさか」 そう言うと 「ほんまか? ほんまに焼き肉奢ってくれんのか?」 洋介の顔がピカリと光った。 今日一日の疲れがぶっ飛んだような笑顔やった。
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