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「すんません。あの面接に来たんですけど」
俺のいるカウンターからは、かなり離れた場所にいるその女子に向かって大きめの声でそう話しかけた。
俺の声に顔上げた女子が
「もしかして……織田信治さん?」
「はい。そうです」
「ちょっと、そこで待ってて下さい。今、常務を起こしてきますから」
女子が少し吹きだしそうな顔して、席を立って常務さんを呼びに行ってくれた。
フロアの向こうのドアにも幾つか部屋があるようやった。
起こしてきますから?
常務さん……寝とったんか?
俺の面接は、お昼寝後っちゅうことか?
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