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しかも、何故か聞かなくっても解るだろっていう事を聞いてくる人も、少なくはない。
「意外とこんなお洒落な喫茶店におじさんとか来るんだ…」
「……あぁ。うん、まぁ」
正直言って迷惑なんだけど…
流石に、客の前で愚痴は吐けない。
「ありがとうございました」
裕翔から、1340円丁度を受け取ると、何故か微笑まれた。
「また来るね。美味しかった」
「ありがと」
微笑み返すと、中島君もまたにこっと笑い、店を出て行った。
扉に取り付けてある鈴が鳴った。
途端にガランと感じる店内。
「……」
「山ちゃん?大丈夫?突っ立って…。もう5時半過ぎてるから、早く着替えてきなよ」
「圭人!あ、ごめん。すぐ着替える」
店内の時計を見ると、もう5時を回っていた。
しかも、圭人はもう私服だ。
早足で更衣室に向い、歩きながらシャツのボタンを外した。
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