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「ごめんっ!待った?」
寒そうに肩を竦める圭人の背中に飛びついた。
馬鹿か。
この寒い中、外で待つなんて。
店の中で待てばいいのに。
「大丈夫。待ってないよ」
「ふふっ…なんか、デートの待ち合わせみたい」
赤くなっている圭人の鼻を摘み、俺達は歩き出した。
あまりお店の多くないこの通りは、ポツポツと小さな蛍光灯があるだけで、ほぼ真っ暗だった。
「…そうだ。さっきのお客さん」
「ん?中島君の事?…焼けに気にするね。もしかしてぇ、気になってる?」
「ち、違うって!//なんか…ずっと山ちゃんの事目で追ってたから、山ちゃんの事好きなのかなって…/」
俺の顔をちらちらと伺いながら話す圭人。
……やっぱりからかい甲斐があるな。
てか、結局なかじまくんのこと気になってんじゃん。
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