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「……どうしよう」
久森とか、変態紳士とか、高校生とか
あと見ず知らずの人たち……みんな怖い。
一番まともなのは、あの高校生だろうか。
連絡とって付き合って欲しいって言ったら、あの子は俺の恋人になってくれるだろうか。
……あ、そんで、決めた後は効き目は切れるのかな?
もしそうなら、誰でもいいのか。
……でも、お客様の声的に、効き目ってまさか一生……?
本当、どうしたらいいんだ!
「だからさ、俺を選べよ」
頭を抱える俺に、入江が言った。
「へ?」
「こんな状態じゃキツイし、
俺なら久森よりもマシだろ?」
相変わらずの携帯に苦笑しながら彼はそう言った。
「いや、でも迷惑かけるだろ」
「今もかかってるし、
このままの方が、迷惑だと思う」
その時、チャイムに反応しない事にイラついたのかドアが叩かれはじめた。
……なにこれ、ホラー?
「なんか帰るにしても、危なそうだし」
入江が呟く。
ごもっともです!
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