① 白銀色に煌めく鋒

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天やら仏やらゾロアスターやら、知ってる限り全ての神的存在にエア祈りを捧げた。俺の超耐久の輝石ポリ2やるから……! するとその途端、真っ暗な廊下から足音が聞こえてきた。 俺はハッとしてそちらに目を向けた。 まさか、願いが叶って鈴葉が俺を迎えに? そんなフラグ回収みたいなことがあり得るのか?いや、今更クラスメートがこんな時間にやって来る理由も見つからないし…… ならやはりあれは鈴葉と考えるのが妥当。しかしそれなら連絡の一つでも寄越してくれれば良かったのに…… そうか分かったぞ、メールを返さなかったのは演出か。俺に限界まで不安を味あわせることで、自らのドS心を満たしていたんだな! この憎たらしいエンターテイナーめ!まんまと騙されたぜ。 俺は急いで帰る支度を終わらせて、来訪者が扉を開けるのを待った。 間もなく、横開き式の扉から予想通り女子が現れた。 「全く、誰よ電気つけっぱなしにして帰ったの……」 細い生足を見せつけるかのような短めのスカート、絶壁気味の残念胸回り。 「もうすぐ時間だっていうのに……!?」 微妙に茶色がかった赤色のショートカットが可愛らしく似合う、見た目だけなら運動部系の頼れる小さなお姉さん。 我が妹とは似ても似つかない、違うタイプの美人……え? 「夏目……!?」 「さ、坂城君!?」 扉の向こう側から現れたのは、紛うことなきまでにクラスメートの夏目亜矢(なつめ あや)、その人だった。 やはり神はポリ2では釣れなかったようだ……
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