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「帰ったかルーツご苦労じゃったのぉ。」
「…ん?どうしたルーツ。顔色が悪いようだが?」
アルザスが不思議そうに、ルーツに聞いた。
「…いや、なんでもない」
ルーツは、あの事を口に出さなかった。
元々、あまりギルドでは喋らない人柄だ
「?そうか…。ならいい」
今、このギルドにはマスター、ルーツ、ロスト、レム、アルザス、ハーベス、ラーシャの7人がいる。
その中で、レムとロストがこんな会話をしていた。
「レム。急で悪いが、俺はしばらく1人で旅に出る」
「ホントに急ね…。どうせ止めてもいくんでしょ?」
「ああ、悪いな…。俺がいない間ラーシャかルーツとパートナーを組めばいい」
ロストにそう言われ、レムはラーシャの方を見た。
「すまないが、私は無理だ…」
「だって…。ルーツは?」
「…別に構わないが」
ルーツは、渋々だが了承した。
「ねえ、今のタメはなに!?私とじゃ不満!?」
「別にそんな事は言ってない」
「あ、そう。じゃあよろしくね♪」
気の変わりの早いレムに、少し戸惑ったが「ああ」と返事をしたルーツだった。
「こりゃあ、最強コンビじゃねえか?」
不意にロストが言った。
「あんたは自覚を持ったらどう?それでもギルド最強の男なんだから」
「ははっ。まあ、これから頑張ってな!みんな!!」
「あんたもな…」
「ああ。じゃあマスター、行ってくるぜ!!」
「うむ。気を付けてのぅ…」
そう言って、ロストはギルドを後にした。
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