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なんであたし、泣いてるの?
自分で決めたじゃない。
立っていられなくなったあたしはフェンスにもたれかかる。
「バカみたい…」
ふいに口から漏れた言葉。
覚悟を決めてここにきた。
はずだったのに…
「まぁ、たしかに。」
「え…」
後ろから声が聞こえ、後ろを振り向いた。
太陽に当たってキラキラ光る茶色の髪。
すべてのパーツが完璧に整った顔。
そんな人が壁にもたれかかっていた。
「い、いつからいたの…?」
びっくりした…
あたし以外の人がいたなんて。
「あんたがフェンス跨ぐところくらいからかな」
つまりは最初から全部見てたわけだ。
最悪…
よりによって自殺しようとしてた所を見られるなんてね。
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