見た目だけの優男。

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「おいコラ、ニーチャン?俺等にぶつかっといて礼はなしかよ」 あ、厄介な奴に……… 俺、世良憂梛(セラ ウレナ)は。 少し前までは普通の男子校生の筈だった。 少し前までは―――――… 終電を降りて、ホームから地下へと階段を降りた…… 酒の勢いでフラフラして、厄介な野郎達に引っ掛かった。 結果今に至る………。 「あーあーあ~…肩がイテェ、こりゃ折れちまったなぁ?おいニーチャン、治療費出せや」 「は、ぁ?ザケンナよヤクザ!テメェ等に構う程暇じゃねぇわ!」 「あ゛ぁ!?もっかい言えやこのクソガキが!!」 俺の言葉に反して、男達が取り囲む。 ……上等、 やってやる。 希望も未来も失った俺に、 死ぬことさえ怖くない。
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