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「………」
「………」
沈黙が。痛い………。
そりゃあ…高2にもなってキスひとつしてないって…驚くよな…いや………完全に…引かれたかも…?
俺の…バカ。せっかく…甘い雰囲気だったのにぶち殺しじゃ…
「知ってる」
「…え……?」
ない。のか………?
「お前がキスも、まだ誰にも抱かれてない事ぐらいいつも見てればわかる」
「………っ……!?」
うっあっ…!!、俺…どこに…切り返していいのか………わかんない…かも………。
…取り敢えず
「ふ、お前の顔。さっきより更に赤くなったな」
「……やめて下さい」
穴があったら入りたい…!!
「俺………男、だし…誰かに抱かれたいとか…絶対に思わないし…」
「ああ」
顔を覆う前にその手を握られて…怒るとこなんだか…恥ずかしいんだか…判断に困る………。
「キス、とかも…やっぱ…ノリとかで…簡単に…しちゃいけない…気がして…」
「そうか」
触れ合う、二人の指。
「…先輩だから………神田先輩だから………あ、れ…?」
それにうっとりとしてたら…また頬を挟まれて
「俺…何を言いたかったん…だっけ…?」
思わず目を開ければ
「なんでも。お前の言いたい事を言えばいいし、ちゃんと聞く。だが…悪いんだが今は…」
目の前に…俺の大好きな綺麗でかっこいい先輩の顔
「俺の事だけ考えてろ」
その距離
「……んっ…」
ゼロ距離
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