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Ⅳ
その後は特に何も起こらず、明日の持ち物等を確認して初日は御開きとなった
「んじゃ、俺達も帰るか」
俺はそう言って荷物を手に持った
無駄に軽い
「そうしますかね」
なんていって蒼華も荷物を手にとった
階を降り───一年の教室は四階である───職員室前に差し掛かった時、黒髪で眼鏡をかけた男子とすれ違った
忘れ物でもしたのだろうか
やけに息の荒い眼鏡男子から目を放し、下駄箱に向かおうとしたら蒼華が今の人誰なんだろうねー、なんて聞いてきたので、俺が何でも知ってると思うなよ?と適当に返してから靴を取り出す
俺の気に入っているスニーカーだ
特に思い入れはないけど、なんとなく気に入っている
俺達はそのまま駅に向かい、Suica派かPASMO派かなんてくだらない会話をしながら電車に乗る
「本当にこのままかえるのかい?」
「は?違うのか?」
いきなり意味のわからない事を蒼華に聞かれて、逆に質問してしまった
蒼華はやれやれといった感じで、たっぷりためてからこう言った
「だから、遊びには行かないのかい?」
「なんだ、遠回しなデートの誘いか」
殴られた
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