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「待てよ。
お前がここに訪ねて来たのは何故だ?」
シャカシャカと物凄いスピードでペンを動かす清の子供。
『お父さんも、お母さんも仕事で海外に行くんです。
だから、三年間だけここに置いてくれませんか?』
話が読めた。
自由奔放な清らしい。
でも、普通ガキ一人残して海外に行くか!?
「清に電話かけろ。
俺が話す。」
フルフル
力なく首を横に振るガキ。
一枚の紙を見せてきた。
「なんだ?
雪ちゃんへ!
僕は三年間ママと一緒にアメリカに行ってきます☆
ここの住所の人に住まわせて貰ってね!
じゃあ、行ってくるね(^з^)-☆」
なんだこのふざけた手紙。
てか、置き手紙なのに絵文字使うなよ。
『朝起きたら、これしかなかったんです……』
「つまり、電話番号すら知らないと。」
困ったように笑うガキ。
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