三章 まわり始めた歯車

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1か月ー ユナンが言うには、時間が足りるからしい…… しかもみっちりやっても結果が残せるからしい。 まあそうだろうな。たった二人しか合格―いや生き残れなかった試験だ。 そんな試験に一ヶ月の準備で挑むのだー 俺は、決意を決めたのだが、やっぱり合格者以外は、死んでいたという噂が本当だと意識するとやはり恐怖が襲ってくる。 しかし今さら諦められないのでユナンと修行をするため、修行場として有名な「怪物の地下街」に向かったー 怪物の地下街―その名の通り世界中のモンスターから迷宮の怪物、ボスまでが現れる、地下の遺跡なのだ。 なぜ迷宮にしかいない怪物がいるのかは、不明だが、修行場としては、有名な場所である。 しかもモンスターのレベルは、遺跡の中にいる人の一番下のレベルより+10になるという摩訶不思議な環境も存在している。 この期間だけ、聖府から「瞬間移動魔法システム」が支給されているのでバースからは、1か月かかる怪物の地下街までが、たった30秒でつくのだ。 システムの使用方法は、簡単で「テレポート、場所」で大丈夫なのだ。 俺とユナンは、手のひらサイズのシステムを握りしめ、上にあげ、言った。 「テレポート、怪物の地下街!」 言った瞬間、青白い光に包まれ目を閉じたー そして目を開けた時には、もう怪物の地下街―遺跡の入り口にいた。 これから俺のゼロハンター試験を左右する修行が始まった……
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