三章 まわり始めた歯車

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「第一試験は旗探しだ。」 試験官は、続けて言った。 「ルールは、この場所から50キロの範囲内に旗が立っている。旗は、赤色で鳳凰が書いてある。そこまで10時間以内につけばクリアだ。」 「では、3分後に開始する。」 俺は、考えた。 範囲の広さだけではなく、旗の場所を見つけなければ行けないからだ。 しかも50キロの範囲内というとグランザークを含むため、街中にあった場合、見つけるのが、大変だからだ。 さらに他の受験者の邪魔や殺すのもありなものだから大変じゃ済まない第一試験である。 「やれやれだね。」 「そうだな……」 「なあカヲル……手を組まないか?」 「なんでだ?」 「いや、2人で行動すれば、有利な部分があるからだ。しかも一番早く着けるかも知れない。」 ルークが言っていることは、間違ってはいない。 ルールでは、グループを組んではいけないというルールはないし、むしろ組まないと大変な部分もあるだろう。 「いいぜ。よろしくなルーク!」 「こちらこそよろしくカヲル!」 俺たちは、固く握手をした。 そして第一試験に向けての作戦を立てた。 立て終わってからすぐに開始10秒前のブザーが鳴った。 「では、第一試験開始!」 その合図とともに俺たちは、走り出したー
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