一章 出会い

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「あのウワサを聞いたか?」 「ああ、あのウワサだろ。聞いたよ。ゼロハンターがこの町に来てる話だろ。」 「どうやら北のベークライト鉱山の『迷宮』の攻略を狙っているらしいぜ。」 「マジで?あそこはまだ誰も入ったことがない迷宮だろ」 「そうだよ。まあそのウワサのゼロハンターのレベル次第だけどな」 「外見とか分からんの?」 「まあウワサだからな分からねえよ。」 そんな話をしながら大笑いしている酔っ払いの横を素早く通過していく。 もうベークライトに着いた時にはもう22時を過ぎていた。 いつも使っている宿屋「メロン」にユナンと一緒に俺の部屋に入る。 「メロン」は、可愛らしい名前だが、飯がうまいためいつも使っているわけである。 部屋に着いて軽く飲み物をを飲んだ後、ユナンはいきなり言い始めた。 「ふぅ、やっぱりウワサになってるな~」 「ゼロハンターはハンターの憧れですもんね」 軽く話した後、ユナンはいきなり真面目な顔つきになった。 「ねぇ、一緒に迷宮に行かない?」 俺は飲んでいた飲み物を軽く吹きそうになった 「いいですけど、何でですか?」 「まだ内緒! 」 しょうがなく明日なぜか迷宮に行くことになった。 そして良いのか悪いのか分からないけれどユナンとは違う部屋に泊まり、明日の迷宮攻略に向けて深い眠りについた。 朝、起きた時にはもうユナンは起きていてどこかに出かけているようだった。 宿屋の二階の部屋から出て一階で飯を食べていると、刀を一本とデカイ荷物を持ったユナンが帰って来た。 手伝いながら聞いてみた。 「そのデカイ荷物と刀は、何?」 「刀は、研いでもらったもの、荷物は回復薬と道具と防具などその他もろもろ」 荷物の重さは、10キロくらいはあるだろう。 二人で荷物を分けて、迷宮攻略に向けての準備をし始めた。 9時 迷宮攻略に向けて宿屋「メロン」を出発した。 目的のベークライト鉱山の迷宮は、ベークライトから5㎞くらい北に行ったところにある。 かなり離れているので早く着かないとかなりのモンスターが出るためにこんなに早く出たのだ。 ユナンは俺にこんなことを聞いてきた。 「君ってレベルいくつ?」 正直に答える。 「85です。」 「ふ~んそうなんだ。」 「何ですか?」 「別に~」 まあたわいのない話をしているうちにあまりモンスターに会わずに迷宮の入口に着いた。 11時、俺にとって始めての迷宮攻略今が始まるー
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