一章 出会い

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町に戻って来たのは、19時過ぎだった。 とりあえず宿屋「メロン」の俺の部屋に戻った。 色々な疑問があったが俺が、発した第一声は… 「何で俺を迷宮に連れて行ったんだ?」 ユナンはしばらく間が空けてから答えた。 「ある依頼を手伝ってくれる人を探していたの。」 「だから俺に強い武器を取らせるために迷宮に連れて行ったんだ?」 「うん……」 ユナンは小さな声で答えた。 俺は、しばらく頭で考えた。 俺は、まだユナンと出会ってから二日しか経っていないのだ。 ユナンにも隠していることもあるはずだ。 でも俺は女性に隠していることを聞くほどマナーは悪くない。 俺が、色々なことを考えている間にユナンが言った。 「ねぇ……私と一緒に来てくれない?」 俺は絶句した。 ユナンの外見は、とても可愛くとてもゼロハンター……いやハンターには見えないからだ。 「目的は何ですか?」 「……」 ユナンはうつむいていたが、答えた。 「君と一緒に戦いたいから」 少し涙目になっているユナンを見て、俺は口をつぐんだ。 そして答えた。 「いいですよ」 「ありがと…」 ユナンは、何者かは、まだ分からないけれども迷宮攻略をしているとき、ユナンと一緒に居て楽しかった。 だからこそ答えたのだ。 ユナンは、涙をふき、俺を見た。 「よろしくね」 「よろしく」 互いに挨拶をし、握手をした。 これが俺の運命とユナンの運命を変えることになる握手になった― 一章 出会い end
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