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アパートの2階の部屋。
鍵を開けて中に入ると、真っ暗で、
高杉はリビングにはいなかった。
「ただいまぁ」
と一応言う。
なんの反応もない。
「おじゃましまーす」
と低い声で、正志さんが言って続いて入ってくる。
「うわ。すげーキレイ。ソファーもついてたわけ?
リビング15畳くらいあるんじゃね!?」
「うん。天井も高いし、すごく快適なんだ」
正志さんはそのままソファに座った。
とっても座り心地がよくって、
ついついうたた寝しちゃいそうなほど、気持ちのいいソファだ。
「で、その同居人は?」
「うん。あっちの部屋がそのヒトの部屋なんだけど……。
今はいないみたい」
一応部屋をノックしてみるけど、反応はない。
「こっちが私の部屋。
まだ全然片づけてないんだけどね……」
と言って、
個室のドアを開け、中に入る。
個室は5.5畳の洋間。
まだ段ボールだらけで、家具もほとんどなく、
布団を引いてようやく寝れるスペースがあるくらい。
「鍵、ちゃんとかかるんだ」
「うん。しっかりかけて寝てます……」
「ふーん」
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