01章

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鳥の鳴き声が聞こえ、カーテンの隙間から日の光が部屋を照らしていた。 大きく背筋を伸ばし、1人で寝るには大きすぎるベッドから降りて、制服に着替える準備をする。 「心愛様、朝食の準備が出来ました。広間へお越しくださいませ」 ノックをされ、私の返事を聞かぬままペラペラと喋られ終わると去ってた。 今日から新しい学校へと行かなくてはならない。 だけど、先週のお祖父様のお言葉で私は、女子高から共学に通う事になった。 普通の方が行くところとは多少違っていて、いわゆるお金持ちが集まる学校だ。 「おはよう心愛。さ、お座り」 優しい声に目元にシワを作って笑う祖父。今では優しい人だけど、昔はそれなりに厳しかったらしい。 「お父様、私は反対です。心愛は私が決めた人と結婚すればいいのです」 「また、お前はそういうことを、お前が選んだ夏目は、心愛と婚約解消したではないか!!」 父と祖父は私が婚約解消されてから、意見が対立してしまった。 婚約解消の理由は色々ごまかしたけど、本当は夏目君が私の友達に取られてしまったのが原因。 幼き頃から私は、政略結婚で結婚相手を勝手に決められてしまう。
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