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そしていつの間にか"白木先生の化学"だけでなく"白木先生"も好きになっていた。 担任でもないのに進路の相談に乗ってもらったり、化学に限らず生物や数学も教えてもらった。 質問が終わった後に「高橋さんは頑張ってるな」と爽やかな笑顔で言ってくれる。そんな白木先生が大好き。 この季節、冬が過ぎれば季節は春。旅立ちの季節。 あたしはこの高校を卒業しなければならない。 卒業は寂しいけど嬉しい。 でも……白木先生に毎日会えなくなるのは…嫌だ。 だからあたしは密かに決めている。 ─────大学の推薦合否発表の日に告白しよう。
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