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『はじめっ!!』
試験監督の声で一斉に紙をめくる。
───自然と頭に浮かんだ答えが正解だから
白木先生の言葉が蘇る。
次々とマークを塗る
一つ一つのマークに前向きにぶつかる。
そして次の問題へ前向きに突き進む。
全科目終わった頃には抜け殻状態。
二日間の試験。我ながらよく頑張ったと思う。
校舎から出ると学校の先生が出迎えてくれた。
担任の先生に『高橋、お疲れさま。』と言われあたしは笑顔で「はい。ありがとうございます」と答えた。
しばらく友達と話していると後ろから『高橋さん』と声をかけられた。
───白木先生…
見た途端、目に涙が浮かんだ。何で泣いてるんだろ?
『高橋さん、お疲れさま。』
先生の笑顔が涙で歪む
『不安にも恐怖にもちゃんと耐えた。すごいよ。
あとは結果待つだけ。私大は受かってるんだしちょっとリラックスして次に進もうな。ほら、ハンカチ貸してやるから』
先生に涙を拭かれいきなりの行動に驚きを隠せない。
「ちょっ…先生…」
『高橋さんが泣いた所初めて見た。余程緊張してたんだね。
でも化学はリラックス出来たんじゃない?二酸化炭素の製法出たみたいだし。ちゃんと正解選んだ?』
意地悪そうな笑みを浮かべる先生につられて思わず笑ってしまった
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