序章 

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『ヴぅ……』 新宿の高田馬場、ある男がうめき声をあげながら、千鳥足で歩いていた。 『ダァメだぁ…』 ウゲッ 我慢が出来なくなったのだろうか、その男は口から汚物を吐き出した。 『おいおい、木村きたないぞ(笑)』 結城『うるへぇ…ヴぇ~』 いま、汚物を吐きまくっている男の名前は 木村 結城 23歳 独身 職業 サラリーマン ごく普通の大学を出て、つい最近この会社に就職した。 今日は、その木村に対する歓迎会だったのだ。 上司『これぐらいでへこたれちゃこの先やって行けないぞ~(笑)』 結城『マジスか! ヴぇ~』 『おいおい笑』 『こりゃ相当ヤバイなぁ』 『ここら辺で今日は解散かなぁ(笑)』 社員たちは口々に言っていた。 上司『う~ん、そうするかぁ。んじゃ、南君。木村君を送ってやってくれ。』 南『は~い。わかりやした。』 そう言うと、南と呼ばれている男は結城を、かかえあげた。 『お疲れ様~』 『また明日ね~』 社員たちは慣れた様子で帰っていった。 南『おい!しっかりしろ』 結城『は~い、ヴぇ~』 南『おいおい…とりあえず全部吐いとけ。』 結城『ありがとうございまふ…ヴぇ~』 この優しい先輩は 南 弘毅 28歳 既婚者 結城より3年前に入っている先輩である。 南『もう、大丈夫か?』 結城『ふぁ~い』 南『んじゃ、行くか』 南は結城の腕を持ち上げ、肩に回した。
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