0人が本棚に入れています
本棚に追加
あたし、峰岸 リオンは
世界の孤独を
すべて背負ってしまった
悲劇のヒロインだと思って・・・
誰に捨てられる事に
慣れていた・・・
そう・・・実の母に
捨てられた、
あの日から・・・
~12年前~
冬の夜。
7歳の幼いリオンは
3歳の弟:カイトを
握り締めながら
片手に旅行カバンに
荷物を持った母を見上げる。
リオンの母は悲しそうな声で
何度も「ごめんねぇ・・・」と
つぶやく。
幼いリオンは
泣きながら母に言う。
『行かないで・・・お母さん・・・』
リオンの母は勇気を
振り絞るかのように
リオン達に背を向けて
歩き始めた。
『お母さん~!!』
雪道を歩くリオンの母は
ゆっくりと小さくなって行った。
最初のコメントを投稿しよう!