第01話

2/10
前へ
/48ページ
次へ
あたし、峰岸 リオンは 世界の孤独を すべて背負ってしまった 悲劇のヒロインだと思って・・・ 誰に捨てられる事に 慣れていた・・・ そう・・・実の母に 捨てられた、 あの日から・・・ ~12年前~ 冬の夜。 7歳の幼いリオンは 3歳の弟:カイトを 握り締めながら 片手に旅行カバンに 荷物を持った母を見上げる。 リオンの母は悲しそうな声で 何度も「ごめんねぇ・・・」と つぶやく。 幼いリオンは 泣きながら母に言う。 『行かないで・・・お母さん・・・』 リオンの母は勇気を 振り絞るかのように リオン達に背を向けて 歩き始めた。 『お母さん~!!』 雪道を歩くリオンの母は ゆっくりと小さくなって行った。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加