採用

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―翌日― 和也が会社を訪れるとどうやら同時に採用されたらしい男女が三名ずつ俺を含んで合計7人が会議室のような場所に案内され集まっていた。 しばらくするとスーツ姿の男性社員が一名部屋に入ってきた。 「このたびは当社に就職いただきありがとうございます。早速ですがあなた方にやってもらう仕事の説明をする前にこの記事を見たこと有る人はいますかね?」 そういうと全員に新聞の切抜きが配られた。 『仮想空間体感型FPSグラウンドウォー、システム障害によりゲーム内に15000人が取り残される』 記事は二ヶ月前の日付だったがこのニュースは知らない人がいないほど有名なニュースであり、世界中でも話題になった事故だった。 事故はこの会社が作成した仮想空間体感型FPSグラウンドウォーというゲームでシステムのトラブルにより肉体と意識が切り離されて意識がゲーム世界に取り残されるという事故だった。 なぜそのような事故が起こったかというと、このゲームは普通のゲームと違い、意識を仮想空間へ飛ばして遊ぶゲームであり、敵は完全にCPU、プレイヤーはそのCPUを倒す事でポイントを稼ぎ装備をアップグレードできるシステムになっていた。 ところが、なんらかの原因でゲーム世界と現実世界をつないでいるリンクが途切れてしまい、プレイヤーの意識が現実世界に戻れなくなってしまったのだ・・・
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