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「だ・か・ら!んなことどうでもいいんだよ!俺の貼ってたポスターどこやった!」
「ねえ、大賀くん、この人に言ってやってよ。ちゃんと半分残してるじゃないかって。」
「溝夜くん、そのもう半分は?」
「え、捨てたよ?だってこの部屋は2人の部屋だから。勝手に半分以上使ってたこの人が悪いでしょ。」
大賀と犬岡は顔を見合わせる。
「松木さん、どうぞ、思う存分やっちゃってください。」
犬岡は手の平を上にしてそっと差し出す。
「え、何で!?何で!?助けてよ、大賀くーん!」
「俺のあっちゃんを返せー!!!」
再び溝夜を押し倒し、襟首をつかんで馬乗りになる松木を2人は止めようとはしなかった。
「そもそも高校生にもなってアイドルのポスターなんて気持ち悪いよー。」
「男のポスター貼ってる方が気持ち悪いだろうがー!」
「大賀くーん!助けてー!ヘループ!」
「島出身者って、集団行動とか人の気持ちを推し量るのが苦手って言われるけど…本当なんだなー。」
松木の怒号にかき消されたが、大賀は微笑みながらもう一言付け加えた。
「うん、仲良くやっていけそうだ。」
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