Period1 AICHI

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「やっぱり同じぐらいだ。185cmぐらい?」 「正確には186だな。」 「あー1cm負けた。でもすげー、見たい見たい!反対のゴールでやってみてよ。」 「反対のゴールも壊されたらもうバスケできんくなるばい?」 犬岡から冷静な指摘が入る。 「あ、そっか!おっさん、どうしてくれるとさ!片方ゴール壊れたらもう試合のできんたい!」 「いやー悪い悪い、懐かしすぎてつい、ね。しかしまいったな。弁償だよな…。」 「別にいいんじゃない?」 「ん?」 一瞬の間が入る。 「どうせ今年で廃校だからな。」 ん、とも、え、ともとれない言葉が自然と口からもれた。 「な…なんで?だってこの島に学校ってここだけじゃん?お前らどうすんだよ?」 「僕達、もうすぐ卒業ですから。」 大賀に続いて松木が答える。 「俺らが卒業したらもう年下の子供いねーもん。誰か引っ越してこない限りは今年で終わり。まあ、誰も引っ越してはこないだろうし。廃校は確定やね。」 「(そうか…なくなるのか、俺の母校。)」 もちろん、いつかはそうなるとわかっていたし、取り壊しはしないだろうから、オフで帰省した際に訪れる分には何の支障もない。 それでも少し、寂しかった。
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