Period1 AICHI

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「なあ、おっさん、暇ならバスケしようよ。」 「『お兄さん』な。仕方ない、母校の慰労試合でもしてやるか。」 「そんなたいそうなもんじゃないけどね。ただの暇つぶし。」 またも犬岡から冷静なツッコミが入った。 「うるせ!よし、俺から1点でもとれたら何でも好きなもん買ってやるぜ。」 「言ったな、おっさん!じゃあ俺PSP!」 「『お兄さん』!1点とってから言えよ。」 「3対1の勝負でいいんですよね?僕ら3人初心者だし。」 「おお、まとめてこいよ!」 大賀の確認に答えながらジャージを脱ぐ。 AICHI 10 「あいち?」 「ああ、そうそう。俺の名前は大槻愛知(オオツキ アイチ)。愛を知る男だ、かっこいいだろ。」 「長崎出身なのに愛知?」 「冷たいツッコミやめろ!そこのツリ目の…ええと…?」 「犬岡大輔。」 「俺は松木剛だ、おっさん。」 「僕は大賀健二です。よろしくお願いします。」 ふっ、と大槻は笑った。 「無愛想男が犬岡で、失礼猿野郎が松木、丁寧くんが大賀ね、オッケー。」 「…(むっ)。」 「猿って、てめーこんにゃろ!」 「ま、まあまあ。」 大槻は反対のゴールの方へ移動しながら振り返る。 「さ、未来ある若者よ、どっからでもかかってきな。」
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