Period2 バスケットボール!

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トンッ 指先がわずかに触れた。 「あっ…剛!とって!お願い!」 着地した大槻はすぐさま振り返り、ゴール下に走る。 「任せろ!今度こそ!」 ゴール下では松木がリバウンドをとろうと既に構えている。 走り寄ってきた大槻に体をぶつける。 「(こいつのパワー…高校生並じゃないか…。前に回るのはもう無理か…。)」 ガンッ リングがボールを真上に弾く。 内側のポジションを完全に松木にとられたまま、2人は同時に地面を蹴った。 「(この猿野郎、たけー!仕方ない、ワンハンドでとりにいくか…。)」 右腕を精一杯伸ばす。 ガシイッ 大槻の右手、松木の両手が同時にボールをとらえる。 「う…りゃあ!」 2人のパワーはほぼ互角、両手でつかみにいった分、松木に分があった。 そのままボールを懐に抱え込んで着地した。 「よし!初めてとったー!」 「剛!シュート!」 大賀の声を聞き、松木が腕を頭上に掲げると、無防備な姿をさらけ出したボールは大槻にはたき上げられた。 「あっ…!」 「剛のばかー!」 「(あぶねーあぶねー。あとはこのボールを確保して…。)」 「剛!そのまま力入れて立っとけ!」 声の方を振り返ると、犬岡がものすごい勢いで加速しながらゴール下へ向かっている。
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