第一章 少年と仲間たち

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「はぁ・・・・・」 「どうしたの?そんな蠅みたいな目して」 「そこは普通死んだ魚の目じゃないの!?」 こうして心ない毒舌をぶつけてくるこいつは二葉悠(ふたはゆう)。 残念ながら・・・・俺の幼馴染なんだ。 「で、どうしたのよ。そんな顔されたら私のご飯の味がげろ以下の味になるじゃないの」 こういうことを言ってくるが、一応美人なんだ。 しかも学校ではこの本性隠して猫かぶってやがるし。 天は二物を与えずとは言うけれどこいつはそのいい例だな。 「ん?いやな、 「その鼓膜を溶かしそうなきもい声で私に話しかけないでくれる?」 「お前が聞いてきたんだろうが!!」 ・・・ほんとになんでこれで美人なんだ? 「はぁ。食事の時ぐらい静かにしたら?ていうかさっさと話しなさいよぐず」 ねぇ。俺殴っていいよねこれ。 「今日、なんか部活に入ることになったんだよ」 からんからん。 箸を落とす音が聞こえた。 前をみると悠が固まっていた。 箸を落としたのは悠だったようだ。 まぁ。俺が落としてないんだったら可能性は悠しかないんだが。 ああ。言うのを忘れていたが悠の家族は海外で仕事をしていて、家にいない。 そのため家で預かっている。 で、俺の両親はというと、 『冬夜。俺と母さんは世界一周旅行に行ってくる。家は頼んだ。あ、生活費は悠ちゃんのも含めて一緒におくるから安心しろ。え?男女で一つ屋根の下になるんだが?あっはっは。襲ったらお前のお嫁さんが悠ちゃんに決定するだけだから大丈夫だ。悠ちゃんの親もその辺は理解があるから大丈夫だ』 ということで、らぶらぶの旅行へ行ってしまった。 んでなぜ俺の両親がこんな贅沢な暮しができるかと言うと、父さんと母さんが同じ時期に宝くじで一等あてて、ものすごい金がはいってきたんだ。 どんな運してんだうちの両親・・・・。 さて話を戻そう。 「冬夜が・・・部活・・」 「おーい?」 返事がない。 と思ったら、突然動きだして箸を拾う。 そしてこちらに指をさして言う。 「その部活、明日私も見学に行くわ!」 「は・・・・・?」
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