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「うん。意味分からん」
「なに?あんな簡単な言語もわからないの?もう人間やめたら?」
悠が侮蔑を含んだ目線でこちらを見る。
ふぅー。落ち着け俺。落ち着くんだ。
「俺が言っているのはそういうことじゃなくてだな。なんでお前が部活に来るんだよ」
「え?人生をなんとなくで生きてるあんたがやる気だして部活にはいったんでしょう?そんな部活ならみてみたいじゃない。面白そうなとこなら私は入ってあげるわ」
「なんで上から目線なんですかねぇ!」
珍しく、毒舌を交えてこなかったと思った矢先にこいつは・・・。
「いいから、どこの部活なの?教えなさい虫」
「虫ってなんだよ!・・・・はぁ。まあいいや。助力部ってとこだよ」
「じょ、りょくぶ?あなたそれ本気で言っているの?」
え?なに?なんかあんの?
などと不安にかられたがなんとか表情に出さず聞く。
「なんだよ。なんかあんのか?」
「なんかあんのかじゃないわよ。あそこは顔はいいのになんかいろいろ残念な人の巣窟って聞いたわよ」
あれ?たいしてすごくもなかったな。まぁ少し残念な人たちだけど、悪い人たちじゃないしな。
悠は呆れた顔で続ける。
「しかも、あそこの先輩たち目当てで来る男どもをことごとく追い出してるって話よ?あなたそんなとこよく入れたわね」
「え?まじで」
驚きだ。
でもそれだと、部員がいないのは自業自得なんじゃ・・・。
まぁ、変な男を入れたくないのかな?
あれ、でもじゃあなんで俺?
「あなた、あの先輩たちと認識でもあったの?」
「いやない・・・・・はず」
そういえば、なんで俺の名前を知っていたんだ?
俺、自己紹介もしてないのに一年生の冬夜くんって言ってたよな・・・。
なんだか疑問が増えていく・・・・。
「はぁ。本当に知らないようね。なにはともあれ明日行くから紹介しなさいよ?」
「はいはい」
それからはたいして会話もなく、お互いご飯を食べ終わるまで黙々と食べ続けていた。
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