現在…1

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歯を磨いてる間、何となく視線に困ってしまう。 何せ、密室に当然の事ながら二人は無言。 シャコシャコと、歯磨きをする音だけが響いている。 「…………」 「…………」 鏡で自分の姿を見るのもなぁ。 特に、見るものもなく佐原さんに視線を向けて見た。 普段は、仕事があるから基本、佐原さんはスーツ姿。 だけど、今はスウェットを着ている。 お風呂も入ったから、髪型もセットされてなくて自然体。 スーツ姿の時は、年相応か少し上位に見えるけど、今は年齢よりも若く見える。 「何見てんだよ、さっさと磨け」 そんな事を考えてる間に、 佐原さんはもう歯を磨き終わっていて、あたしも慌ててうがいをした。 「てか、待ってなくても良いし!」 「お前、寝室に行くまで迷いそうだし」 …いや、迷わないし。
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