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あたしは信じてた。 いつか、父にも負けない位の愛を持った 白馬の王子様が現れてくれるって。 って、白馬の王子はメルヘンチック過ぎたかな。 あたしは、そこまで夢見る少女じゃない。 父は絶対条件。 あたしは、父に逆らう事は出来ない。 だから。 誰か、あたしを連れ去って欲しい。 そんな、他力本願な思考。 その為には、愛されなくちゃ。 何がなんでも、愛してもらって、 父からあたしをさらって欲しい。 それから、あたしは愛して貰う為に、 自分を偽る様になった。 だけど。 どんなに頑張っても、 どんなに、あたしの前では 「愛してる」と言ってくれても、 父からあたしをさらってくれる人は現れなかった…。
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