記憶

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葵の大きな声に弟らしき者が耳を塞ぐ。 「うるせっ」 「……あ、ごめんなさい…。あの、名前教えてくれる?」 「秋羅(アキラ)だよ。マジで記憶無いのかよ!?」 葵が頷くと秋羅はハァっと息を吐く。 ため息吐きたいのはこっちなんだけどな。 「……私の弟は秋羅って言うのか…そっか…」 弟か。そんなのいなかったんだけどな。名前だけは『あ』繋がりで姉弟っぽい設定だけど、居る筈の無い弟をどう扱えと言うんだろ。
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