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秋羅の提案により母にアルバムを出して貰い一枚一枚写真を食い入るように見つめる。
見覚えの有る写真もあるけど殆どが初めて見る物ばかりだ。
「懐かしいわね。旭も秋羅もこんなに小さかったのにいつの間にか大きくなってしまったわね」
「…そ、そうだね」
アルバムを眺める葵に母が時が経つのは早いと染々と語る。
そっか。私は本当に旭なんだ。……………って納得して堪るか――――――!!
到底納得出来ない葵は何冊ものアルバムのページを捲る。
「やっぱり旭は夢を見て勘違いしてるだけよ。もう自分が誰なのか分かったでしょう?」
「ちゃんと分かってるよ。少し記憶が曖昧だからアルバム見たくなっただけだから心配しないで?」
理解などしている筈の無い葵が安心させる為に言葉を返すと母は安堵の表情を浮かべた。
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