記憶

5/20
前へ
/20ページ
次へ
母はやれやれといった様子で病室を出て行くと葵は病室内を見渡す。 携帯とか無いかな? ベッド脇にある棚の引き出しを上から順に開くが目当ての物は無い。 う―ん…訳が分からない。取り敢えず状況整理しないことには先のことを考えようもない。 私は『葵』だけど『旭』らしい。此処は病院で一週間意識が無かった。 百歩譲って『旭』だとしようか。だとしたら何で私は自分のことを『葵』だと確実に確信してるかが問題になる。 いや!!百歩譲ろうが千歩譲ろうが間違いなく私は『葵』だ。『旭』なんて名前じゃない。 待てよ?もしや別の人と入れ替わってなんてことは………………………あったらどうしよう!?!?
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加