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「つか、まさかお前…俺の名前も知らねぇとか言う?」
「いえ!!!存じ上げておりますっ!」
「ふうん…じゃー呼んでみ。」
目が怖い…
鋭すぎるその目で見られると、どんな動物でも瞬時に固まってしまうと思われます。
「早く。」
急かされると余計に緊張するものだってことをこの人は知らないのでしょうか?
「お、おおぎゃっっ……み先輩。」
…終わった………
まさかの“おおぎゃみ”先輩です。
多分3秒後にはあたしの15年間の短い生涯は終わりを告げるはずです。
ごめんね、お父さんお母さん。
なんにも親孝行できなかったね。
と、覚悟を決めたその時。
「――っぷ。」
え?
「あはははは!!!!!なんだよ、お前。誰だおおぎゃみって!!!」
…爆笑しておられます。
そんな先輩を見て呆然とする私。
笑えるんですね。
なんてサラッと失礼なことを考えてしまう。
それでもって、そんな先輩をよく見てみると私、先輩が想像を遥かに超えるイケメンさんだったということに気づいてしまいました。
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