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こんなイケメンさんが私とお付き合いだなんて…
一体何を考えていらっしゃるのでしょうか。
……全然わかんないんだけど、なんだかとっても危険なニオイがします!!
もしかして、どっかに先輩のお仲間が隠れていて…
『お前、本気で付き合えると思ったわけ?勘違い女め!』
みたいな展開になるのでは………
…背筋に寒気が走って思わず周りをキョロキョロ見渡してしまう私。
そんな私を気にすることなく…
「吉川。」
…はい、来ました。
さっきまで見たこともないような爆笑を見せていた先輩はいつの間にか氷のような表情に戻ってしまっています。
というわけで、あたしの心拍数もどんどん早まっていくわけで。(何度も言いますが、恐怖で)
「番号教えろ。」
と、いう先輩の命令にも咄嗟に反応できないんです。
氷の表情のせいで私の脳みそはカチンコチンです。
「……ば、番号?」
「おー。」
「…出席番号は38番ですが………」
「アホか。」
関西人バリのツッコミです。
イントネーションもなんとなく大阪人風という…
「お前な、番号つったら携帯の番号に決まってんだろーが。」
そう言って先輩はポケットから真っ黒のスマートフォンを取り出します。
「お前スマホ?ガラケー?赤外線ついてんの?」
「あ、えっと……」
…番号を教えるということに拒否権はないようです。
先輩は『早くしろ』とでも言わんばかりに熱い視線を送ってきます。
(しかし実際その視線を受けると凍りついてしまいます)
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