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足を崩した雪花が笑う。
「八尺はさぁ、俺が女だって知らなくっても嬉しかったんだろ?」
「・・・それは」
「悪いけど俺はあのとき八尺のことは知らなくて、ただ背の高い普通の女性だと思ってたよ」
「高いにも限度が」
「春人は黙ってろ(メリーチョップ)」
「すいません」
メリー・貞子・春人はお口にチャック。
「そんときは八尺は男だと勘違いして俺に恋心を抱いてしまった。だけど女だった」
雪花は立ち上がりロープをほどいていく。
「俺はな女だからお前の彼氏としてお前の傍にはいられない」
・・・けどな。
落ちた帽子を拾い八尺様にかぶせる。
「女友達として、友人としてならお前の傍にはいてやれるよ」
「・・・!」
「ただし、俺がお前に連れていかれるんじゃなくて、お前が俺の傍にいてくれよ?」
「・・・(キュン)」
「・・・おい春人。今、なんか恋に落ちた音がしたぞ」
「奇遇だね。僕もそんな感じの音は聞こえたよ」
「これが天然たらしの力か」
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