2742人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・まぁ、合格だ」
「「いょっしゃーーーー!!」」
4日後。春人の教えもあり応用のテスト合格点ギリギリで越えることができた。
「約束は約束か。宿題にこのプリント加えるんなら明日から補習は来なくていいぞ」
国木がそう言うや否や、プリントをふんだくり鞄に入れる。
「じゃあ先生!明日からの補習は来ませんので!」
「春人、行こうぜ!」
「先生さようなら」
「気をつけて帰れよ」
先生に挨拶して教室から出ていく3人。
1人残った国木はテストの回答用紙を見下ろす。
「・・・全く。あいつらは何の疑問も持たなかったのか?」
回答用紙。・・・それと問題紙。
どちらも、応用のテストではなく何回もやった確認テストであった。
無論。国木が間違えて渡したのではなく、あえて渡したのである。
「・・・良い夏休みを」
白衣を纏った国木は誰もいなくなった教室を一目見て出ていった。
最初のコメントを投稿しよう!